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第四十一話 父を名乗る資格

last update publish date: 2026-09-18 10:08:45

「その子の父を知りたいなら、私に聞けばいい」

 景蘭様は、阿梨の寝所の外に立っていた。

 黒い衣。

 その下から覗く紫金の袖。

 右足をわずかに引いた姿勢。

 笑っている。

 けれど、いつものように余裕だけで作られた笑みではなかった。

 右手が、かすかに震えている。

 月琴の言葉と一致する。

 紫金の衣。

 薬の匂い。

 震える右手。

 阿梨の腹帯に残された記録が示す特徴は、景蘭様にも当てはまっていた。

 景黎様が、私たちと景蘭様の間へ入る。

 剣は抜かなかった。

 けれど、柄へ置いた手には力が入っている。

「一歩でも近づけば斬る」

「怖いな」

 景蘭様は笑った。

「久
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